健康的な食生活とはどのようなものかと伺うと、「1日3食しっかり食べて間食をしない」と答える人が非常に多いです。

反面、「1日1食のほうが身体によい」とか「1日2食がよい」という回数は減らすべきという意見や、「1日5食」「1日6食」など回数を増やしたほうがよいという意見もあります。皆さんは一日何食ですか??

 

 

 

どうして1日3食が当たり前のようになったのか

 

実は1日3食になったのは江戸時代後期と言われており、その歴史はまだ浅いのです。その前は1日2食、さらにもっと前は「食べ物が手に入ったときに」食べていました。そのため、1日3食は食べすぎだと説く人もいます。

それでは、なぜ、3食食べるようになったのでしょう。それは人間の活動時間が延びたからと言われています。

「食べ物が手に入ったときに」食べていた頃の人類は、「灯り」を使うことを知りませんでした。空が明るくなったら起きて作業をし、暗くなったら眠るという生活です。
夏至(日照時間が1年で最も長い)の日の出から日の入りまでの時間が約14時間。日の出や日の入りに近い時間まで活動ができるわけではないので、実際の活動時間としては12時間程度でしょうか。それに対して我々は、睡眠時間を7時間として17時間の活動をしていますので、昔の人よりも5時間くらい余計に活動するためのエネルギーが必要だということになります。
とはいえ、一度に食べられる量は限られています。そこで、江戸後期の人たちは1食増やすことで対応しようと考えたのかもしれません。

 

 

食べる回数を減らせば痩せる?

 

一方で、現在は「カロリー過多」「食べ過ぎ」と言われている時代です。1日3食も食べるから食べ過ぎにつながるとして、食事の回数を減らせばダイエット効果が期待できるという説も出ています。しかし、実情としてどうでしょうか?「1日1食で体調がよい」とか「1日2食なのでダイエットに成功した」という話は、どれも体験談であって医学的な根拠はありません。

もし、彼らの体験談を真似て1日1食、1日2食にすれば同じ効果を得られるのでしょうか?
答えはほとんどの場合「No」です。

 

 

「食べたもの」と「量」はどうか?

 

食べる回数を減らせば痩せられるかという問いに、ほとんどの場合「No」だとした理由は「食べたもの」と「量」の関係が挙げられます。まずは健康の面をみてみます。「食べたもの」の内容によって含まれる栄養素の内容が決まります。健康な食事をするためには「いろいろな食品をまんべんなく」とか「1日30品目を目標に」と言いますが、トマトサラダ、冷やっこなど単一の食材のみで完成する料理や丼物のような一品料理の場合、食材の種類が少なく含まれる栄養素にも偏りが生じます。もちろんこれらの料理を食べてはいけないというわけではありませんが、「のみ」で食事を終わらせてしまったら健康的な食生活とは言えません。

次に「量」です。「1日2食に減らしているので1食あたりの量は増やしても大丈夫」と思っていませんか?仮に2食に減らしても、自分の身体に必要な1日分の摂取量以上を食べていたら痩せることはありません。また、1日1食、1日2食にすると1食あたりの摂取量が増えて食後血糖値もあがりやすくなり、糖尿病のリスクも上がってしまいます。逆に、1日5食、6食と食数を増やすと血糖値が下がる時間がなくなってしまうためこれもよくありません。

 

 

どうしたら健康的な食事と言えるのか?

 

私たちの体は不規則になるとひずみが生じます。規則正しい時間に食事をすれば消化管は「そろそろ食事だから」と消化液の準備をして待っていることができます。ところが、食事が不規則になると消化管は「食事が来たけど消化の準備ができてない!」というようなことも起こりうるのです。若いうちはそれでも体は持ち堪えていますが、年齢を重ねるごとに糖尿病のリスクが上がるなどの不調が出てきやすくなります。

そのため、大切なことは「1食あたりの適量を守ること(1日の必要量を3食にほぼ均等に振り分ける)」「毎日、決まった時間に食事を摂ること」の2つと言えます。そのための大まかなルールが「1日3食、朝・昼・夕の食事」ということになるのです。

1日3食になってからの歴史は浅いですが、近代の生活を考慮して考え抜かれた結果「1日3食」が健康維持に最も適していることが分かったということ。ぜひ、「1日3食」を実行するようにして下さい。